労働者の生活を顧みないブラック企業は許しません。サービス残業させられる、有給休暇がとれない、パワハラされるなどに対抗しましょう。私たちは、新潟の労働組合「にいがた青年ユニオン」です。

2015年7月6日月曜日

ABCマートが労基法違反で書類送検!ノルマ未達成社員には商品買い取りも?

ABCマート

靴の販売チェーン「ABCマート」が、従業員に違法な長時間労働をさせていたとして、労働基準法違反の疑いで書類送検されました。

書類送検されたのは運営会社「エービーシー・マート」と51歳の労務担当の役員、それに東京・池袋と原宿の店舗の責任者。去年4月から5月にかけて、2つの店舗の従業員4人に対し、労使協定で定めた上限(月79時間)や法定労働時間を超える月97~112時間の時間外労働をさせた疑いによる。
キャリコネニュース『ABCマートに東京労働局が苦言 「指導を繰り返しても是正しなかった」「1~2年の話ではない」』2015年7月5日

グーグルの検索窓に「ABCマート」と入力すると、「ブラック」「株価」などがサジェスチョン表示されます。
すでに株価へのマイナス影響も現れているようです。

記事では、東京労働局の担当の声を紹介しています。
「指導を繰り返しても、なかなか是正に至らない。1~2年(の話)ではなく一定の長期間、時間外労働を行わせていた。特に月100時間を超える長時間労働を問題視した」
2点が送検にふみきったポイントになったようです。
まず、指導されても是正しなかったこと。
労働基準監督官からの指導は文書で行われます。そして、会社は、それに対する改善報告書を提出しなければなりません。
したがって、指導されても是正されなかったというのは、改善をまったくせず報告書も提出せずに開き直ったか、ニセモノの改善報告書を提出したか、いったんは改善し改善報告書を出したが、すぐに元に戻ったかのいずれかです。
次に、月100時間の時間外労働があったこと。
月100時間は、過労死防止基準です。しかも、36協定は月79時間だったとのことですから、特別条項が結ばれていたとしても、常時そのような長時間労働は違法です。そんな長時間労働が蔓延していれば、だれかが亡くなることは予見可能です。

ABCマートのブラックな面は、どうもそれだけにとどまりません。
別の記事では、ノルマ未達成の時に商品を買い取らされたとの社員の証言を掲載しました。

「残業というか、ハナから勤務時間は朝から真夜中までという感じです。店の接客で入ったのにそれ以外の雑務が多すぎて、残業なしに帰ることは不可能。でも、問題は残業だけじゃなく、売り上げノルマを達成できないと会社の商品を買わされること。年収240万円しかないのに、そこからさらに不要な靴やスプレーを買わないといけないのは、涙が出るほどつらい」(勤務2年半の20代社員)
livedoor News「ABCマートの違法残業が問題に ノルマ未達成で自腹購入も」2015年7月5日

会社側は、長時間労働のないような体制を敷いたとコメントを公表。
しかし、長年放置しておきながら、送検されたらすぐに改善できるなどということであれば、いかに日本のルールをなめていたかがわかります。

新潟にもABCマートの店舗がありますが、いったいどんな働かされ方をしているのでしょうか。
そちらも気になるところです。

(7月9日追記)

ABCマートの決算発表があり、その中で取締役が陳謝したと報じられました。

従業員に違法な残業をさせていたとして労働基準法違反の疑いで書類送検された靴の販売店「ABCマート」の運営会社は、8日開いた決算発表の会見で「深くおわび申し上げます」と陳謝しました。
NHKニュース「エービーシー・マート 違法な残業で陳謝」2015年7月8日

システム上、それが改善されるようになったとしても、問題は労働者がそれをどう受け止めるかです。
別の記事は、創業者のやり方について触れられています。

現在もABCマート株の55%を保有し、院政を敷く三木氏は「靴のユニクロ」を宣言し、ユニクロ以上に過酷な労働を現場社員に強いていると指摘されている。そんな“圧政”に苦しむ社員らが、タニマチよろしく上重アナに巨額私財を投じていたトップに怒り、「ブラック企業並みの内情を暴露する動きが出ていた」(前出の関係者)という。
「ABCマートの基本シフトは開店から閉店までで、社員は全員、1日15時間の立ち仕事を強制されます。アルバイトを含む全スタッフの売り上げ状況は三木さんのもとで一括管理されており、漏れなく厳しいノルマが課されることから、売り上げ増が見込める週末や年末年始、お盆休みはもとより、平日も満足に休みが取れないのが現状です」
Business Journal「ABCマート、異常な社員酷使で社内反乱!年収3百万台で毎日15時間の立ち仕事、休日ほぼなし」2015年7月7日

これが本当だとすれば、労働者が納得できる反省の仕方を採らないかぎり、本当の解決はありません。