労働者の生活を顧みないブラック企業は許しません。サービス残業させられる、有給休暇がとれない、パワハラされるなどに対抗しましょう。私たちは、新潟の労働組合「にいがた青年ユニオン」です。 もし記事がしばらく更新されていないなら、新潟にブラック企業を見つけていないしるしです。あなたが見つけたら、私たちに教えてください。 にいがた青年ユニオンとしての考え方、労働相談や生活相談などは、ブログ「ゆにぶろ」で紹介します。

2015年8月12日水曜日

ブラックバイト問題は思ったより根が深い




学業と両立しない学生バイトを「ブラックバイト」といいます。

学生バイトに何が起きているのでしょうか。
ちょっと前まででは考えられない状況になっています。


ちょっと前まで学生バイトと言えば


学生バイトと言えば、
  • 一般のパートやバイトよりも時給が低い
  • 急な学校行事の変更に柔軟に対応する
  • テスト前などは休ませてくれる
  • 責任が少ない
といったイメージでした。

学生バイトの中身が変化


それが変化した理由には、いくつかあります。

学費が高騰したこと。
進学することが広がり、高校生の時代から進学費用を心配しなければなりません。専門学校や短大でも、年額はそれほど変わりません。国立大学で50万円、私立大学で70万円を超えます。ここにさらに、単身で暮らす場合の生活費などが上乗せされます。
だから、バイトが必須になります。

奨学金が「教育ローン」であること。
本来、バイトしなくても奨学金があればよいのですが、今の奨学金の多くは、「教育ローン」です。数百万円の借金を背負った状態での社旗人のスタート。返済が滞ると、差し押さえなども。
これを減らすためにも、バイトは必須になります。

これらのことが、バイトを辞められない原因となります。

そして、バイト先では非正規労働者が増加、基幹化が進んでおり、責任が大きくなっています。
学生バイトを多く雇っている飲食業などは、半数が非正規労働者です。
その結果、正社員は、どちらかと言えば管理職で、基幹的な仕事を非正規労働者が担います。
その中に学生バイトが放り込まれるのですから、責任が大きくなります。

その結果として、ブラックバイトが誕生します。

たたかえば勝てるのに


違法な働き方であれば、行政指導を仰ぐことができます。
しかも、一般の大人が学生バイトをいじめているのですから、厳しく処罰されなければなりません。

しかし、声を上げて行動する人はごく少数です。
なぜでしょうか。

おそらく、自ら動き、改善させる経験がないからでしょう。

知識がないわけじゃない


違法なことに気がつかないこともあるでしょう。
それは知識不足だと理解できます。
しかし、愚痴ったりしています。

そこに気がついたのは、実際に相談のケースからです。

「そう言われた当時は、そういうものだと納得した。」

この言葉は、当時は知識不足だったということを表しています。
しかし、

「『これって給料でないんだよな』と愚痴は出たけれど、次の行動に結びつかなかった」

という、こちらの言葉は、おかしいと感じつつも、これをどうしたら解決できるかという考えに立ち至っていないことを示していました。

家庭や学校においては、子どもの意見表明権をないがしろにされ、ただ指示に従うようにされたり、あるいは、不平不満があっても、それを自分たちで知恵を絞って協力し合い、たたかって解決するそういう経験がない、あるいは、ほとんどないのです。

権利があっても、知識があっても、それを生かした経験がなければ、権利の使い方はわかりません。
それが学生だけでなく、大人もそうです。

しかし、ブラックバイトを根絶するには、どうしても当事者の権利行使が反撃の第一歩。
そう考えたとき、単に知識を教えただけで解決できず、ブラックバイトは、思ったより根が深いのではないかと思われるのです。

だから相談しよう


ですから、まずは相談してみませんか。
あなたと同じような問題に直面した人はいるのです。

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